突発性難聴

突発性難聴突発性難聴は、明らかな理由もなく、ある日突然(通常は)片側の耳が聞こえなくなる、という病気で、国の難病に指定されています。耳が聞こえなくなる、耳がつまった感じになる、耳鳴りがする、という症状のほかに、発症した約半数の方にめまいや吐き気が生じていますが、耳以外の神経系に異常を伴うものではありません。また遺伝性や伝染性はないといわれています。

1993年に厚生省研究班を中心に行った調査では、突発性難聴の全国受療者数は推定、年間24,000人でした。

2001年の調査では、全国受療者数は推定、年間35,000人に増加しました。

また、男女比、年齢別に見ると以下のとおりです。

 

難聴平成20年男女年齢別データ

 

上表をみていただいてもわかるとおり、老人性の病とはいえず、40歳から徐々に発症していることがわかります。
また、男女比では女性のほうが発症例が多いのもわかります。

ある日突然、急激に発症する(徐々にではない)感音難聴のうち、原因不明のものを突発性難聴と呼んでいますので、当然原因はわかっていません。

が、中医学視点からすると、やはり原因はあるのです。

病院へ行けば、恐らく「血管拡張薬」や「抗凝固薬」「副腎皮質ステロイド」などの投薬や「高気圧酸素療法」「星状神経節ブロック」といった治療が行われますが、いずれも確立した治療法ではないということです。

治療後は、1/3 の方が完治し、1/3 の方が改善するも難聴が残り、1/3 の方がまったく改善しないといったデータがあります。

高齢者であったり、発症後2週間以上を経過した場合や、発症時平均聴力レベルが90dB以上の高度難聴の場合、回転性めまいを伴う場合に予後が悪い傾向にあります。

中医学(中国漢方)では、突発性難聴を以下の4つのタイプに分類して考えます。

1  風熱タイプ

風邪(ふうじゃ)、とくに熱邪を伴う邪気(じゃき、ウイルスなど)が原因の場合です。

悪寒、発熱、喉の痛みなどの症状を伴うことがあります。
耳塞感を強く感じることが多いでしょう。

邪気を追い払うことで耳塞感の改善を図ります。

2  肝火上炎タイプ

ストレスや不安など精神的なことが原因の場合です。
職場や家庭におけるストレスや、不安材料などが思い当たりませんか?

もともと「いらいらしやすい」「神経質」「のぼせやすい」「目が充血したり顔が紅潮したりする」体質の方に多く、上手にストレス解消ができていないと、気が上に昇りすぎて頭部の炎症系(口内炎や高血圧、炎症、出血性のもの)の症状がでやすいのです。

高音の耳鳴りが伴い、偏頭痛・眩暈など頭部の症状が現れ、怒ると悪化したりします。
イライラ・不安などの症状改善を目的とした漢方薬などがよく使われます。

また、お酒や辛いもの、刺激の強いものは避け、熱を鎮める瓜系(すいか、冬瓜、きゅうり)の食べものや、気の流れをよくする香菜(ハーブ)を積極的に採りましょう。

3  痰火上昇タイプ

食生活の乱れなどにより生じた湿熱(痰熱→痰火)が原因の場合です。

耳鳴りが軽くなったり、重くなったり、また耳に閉塞感や、頭重感、食欲不振、口苦、脇痛などの症状が表れたりします。

湿と熱を取り去る漢方薬が使われます。

飲酒や美食がもともとの原因なので、節度のある食生活を心がけることが最も大切です。

4  腎精不足タイプ

腎精(じんせい)とは、生命エネルギーや生殖活動エネルギーのようなものです。
年齢とともに増加し、ピークを過ぎると減少しはじめます。

その指標は黄帝内経(こうていだいけい)素門の女性は七の倍数、男性は八の倍数で示されていますが、最近ではこの指標よりも早く腎精が衰える方が多く見受けられます。

つまり、年齢的には若いのに、老化が早い、という現象です。

老化は自然の理で避けられないものですが、腎精の不足を解消する方法も、中医学にはあります。

それには、生活スタイルを整えること(寝不足や過剰な性生活の節制、過食など)と、黒い食べもの(黒米・黒豆・黒ごま・黒きくらげなどなど)と、補腎薬が強い味方になってくれます。

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